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オバンシは上流家庭で使っていた炊事婦のことだった


台所仕事をする主婦の写真勝手仕事・台所仕事をする人(炊事婦)の本来の意味はオバンシといいますが、佐野では台所仕事・勝手仕事をオバンシといっています。ところで、台所仕事をなぜオバンシというようになったのでしょうか、それまでの歴史と過程をたどってみましょう。

昔、宮中の女房たちは飯のことを、ハンといっていました。室町時代になると、それにていねいの意の「オ」を付けて、オハン(オダイとも)というようになりました。ところがいつの間にか濁音化してオバンと発音するようになりました。オバンは女房詞(にょうぼうことば)(宮中の女官の使う隠語のようなもの)で女房以外の女性は誰も使用しませんでした。江戸時代になると、上流家庭の女性も、女房詞をまねてご飯を食べるときに、「オバンをいただく」というようになりました。

ただオバンの発生源が宮中であったということもあって、一般の家庭では使われず、もっぱら上流家庭に限られていました。上流家庭では炊事婦をオバンシといっていたのが、江戸時代の寛政頃(約200年前)になると、中流以下の家庭でも使用するようになりました。オバンシの「シ」は、「しゅう(衆)」の訛(なまり)りで、もとはオバンシューと発音していました。若い衆(わかいしゅう)がワカイシになったのと同じです。「衆」は親しみを表すことばとして使われました。

「オバンシしなくっチャーナンネーから、ハー、帰ンなくっちゃ」「あらっ、ハー、オバンシ?」と話している主婦の会話の中には、今なお「オバンシ」が生きています。

(市民記者森下喜一)
 
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