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「オゾイ」は何でもずば抜けてすぐれているという意味だった


ランドセルの写真四月は入学式のシーズンです。カバンや靴や学生服などみんな新しいものばかりを身につけ、ピッカピカの一年生が胸をふくらませて小学校の校門をくぐる季節です。明るい笑顔で帰宅しながら元気に挨拶する子どもたちのようすを見ると、「オゾイ子だねー」といってほめたり頭をなでたりしました。機転が利き、家事手伝いをし、よく挨拶する子どもなどにはすべて「オゾイ」という方言を用いました。オゾイが訛って、オゼーともいいました。オゾイは、賢いとか利口だという意味ですが、子ども以外には使えない言葉です。

昔、オゾイは共通語でした。だれよりも知識があって頭がよい、だれよりも力がある、だれよりも容貌がすぐれている、これらのことをオゾイという言葉で表しました。その反面、そのように何でもぬきんでている人は、気味が悪く怖いということから、悪賢い・恐ろしいこともオゾイといいました。

後世になって、オゾイは方言となり、「頭がいい」の地方と、「悪賢い・恐ろしい」の地方とに分かれました。佐野では「頭がいい」のオゾイを用い、近くの茨城県・埼玉県の一部では「悪賢い・恐ろしい」のオゾイを用いています。佐野は、茨城・埼玉両県に近いためその影響もあって、二つの異なる意味をもつオゾイが使われています。オゾイは死語に近い方言とはいうものの、うかつに「おたくのお子さんはとってもオゾイですね」などとは言えないですね。

(市民記者森下喜一)
 
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