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背負子(しょいこ)の方言が語るものとは?


しょいこの写真せいぜい荷車しかなかった昭和30年代までは、薪(たきぎ)や荷物などを運ぶのに、背負子を用いました。梯子(はしご)のような形をしているので、背負梯子(せおいばしご)ともいいました。これを縄に巻きつけたり板をはりつけて、重い荷物を背負ってもそれがクッションになって、背中に痛みを感じないようにしてあります。佐野ではこの背負子を、セデ・セーハシゴ・セータ・セタンマなどと呼んでいます。「いくらガショーキな男だからって、あんなにオモテー荷物をセータにのっけてショッタラ、腰を痛めるダンベ」(いくら無鉄砲な男だからといって、あんな重い荷物を背負子に乗せて背負ったら、腰を痛めるだろう)。当時の仕事といえば、肉体労働や力仕事が中心でした。

セデという地域は葛生と田沼(三好・野上・作原)、セーハシゴという地域は野上・作原、セータという地域は佐野・田沼の全域、セタンマという地域は佐野の南(高山・伊保内・下羽田)などです。セデは背中に背負ったわく(台)に物を載せることから、「背台(せだい)」が訛(なま)ったもの、セーハシゴは背中に背負う梯子ということから「背梯子(せいはしご)」が訛ったもの、セータの背中に当たる部分には板張りがあることから、「背板(せいいた)」が訛ったもの、セタンマは板張りの所に、馬のように重い荷物を載せて運ぶことから、「背板馬(せいたうま)」が訛ったものです。方言には、当時の生活のようすや行き方や歴史的背景などがよく表れていますね。

(市民記者森下喜一)
 
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