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「ケジロウ」は消えようとしている


隣り近所に何となく虫が好かない人、何となく好感を持てない人がいると、なるべくならその人から遠ざかったり、顔を合わせないようにしたり、身を隠そうとしたりします。うすうすそのようすに気づいた相手の人は、

「よくわかンネけど、あの人はおれのことをケジロッテルンジャーネーカナー。何となくおれから逃げてるんミテーダから」(よくわからないが、あの人はおれのことを毛嫌(けぎら)っているのではないかなあ。何となくおれから遠ざかろうとしてるようだから)などと陰口をいいます。

日ごろつき合っていた人が、あることをきっかけに相手の人を快(こころよ)く思わなくなると、態度や行動に変化がみられるものです。そのようすを相手の人がそれとなく気づくと、その人を「ケジッテルンミテーダ」ともいいます。ケジロウの使用地は、元の安蘇郡ですが、その全域ではなく、中心地を除いた仙波地域、牧・水木・秋山地域、野上地域、飛駒地域などで、山間(やまあい)の地に片寄っているのが特徴的です。飛駒地域はケジロッテルをケジッテルといい、他の地域と語形が異なっています。

ケジロウやケジルを使用する人、または知っている人はほとんど高齢者に限られ、中年以下の人たちは使ったことも聞いたこともないといいます。死語直前にある方言といっていいでしょう。ケジロウもケジルも語源的には同じで、それとなく感じる、そのようなふりをしているという意の「けず(じ)らう」(古語)が変化したものです。

(市民記者・森下喜一)
 
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