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焦げつくことをコビツクという


電気炊飯器(電気釜)が普及する前は、ほとんどの家庭で、かまどに釜をかけ、下から火を燃やしてご飯を炊いていました(当時は炊くをニルともいいました)。かまどの火の燃え具合を見ながら、「そろそろ弱火にしないと、コビツイチャーカンね」などといったものです。火の調節をあやまると、飯粒が焦げて釜底にくっついて、簡単に取り除くことができなくなります。このような状態になることを、共通語で「焦げつく」といい、方言ではコビツクとかコビリツクなどといいました。

「薪をツックベルンナ(くべるのは)いいけど、火加減や時間を見てなかったンダンベー。飯っ粒が釜の底にゼンテ(すっかり)コビツイチャッタガネー。トショリ(年寄り)ジャー、歯がワリーからかたくって食べランナカンベー(食べられないでしょう)」

「焦げつく」といわず、かつてはコビツク(コビリツク)と言っていました。文明化すると、薪を使って煮炊きすることがなくなり、コビツク(コビリツク)を使用する人が、だんだん少なくなってしまいました。共通語のこびつく(こびりつく)は「嫌なことが頭にこびりついて」のように、物や考えなどが付着して離れない状態をいい、「焦げつく」とは関係のない言葉でした。ところが、くっついて離れないということが共通することから、焦げつくことをコビツク・コビリツクというようになったのです。

(市民記者 森下喜一)
 
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