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カギッツルシなど、いろりにまつわる方言のいろいろ


かつて日本家屋の多くは、居間の床板を切り抜いていろりを作り、そこで暖をとり煮炊きをしました。いろりは、日常生活に欠かせない大事な存在でした。いろりが訛って、イルリ(エルリ)などともいいました。

いろりやかまどの上につるし、鍋や釜や鉄びんなどを、自由に上げ下げできるように装置した鉤がありました。この鉤を共通語で自在鉤といいますが、方言ではこれをカギッツルシといいました。

一方、カギッツルシの多くは、鮒の形をした木製品だったことから、別にフナともいいました。

いろりばたのことを、語調を強めてイロリッパタといいました。冬場になると、家族みんながイロリッパタに寄り集まって暖をとりながら、最近の話題やよもやまの話をしながら時を過ごしました。

「鍋をカギッツルシに引っ掛けてコシャエタ(作った)料理を、家族みんなでつっつきながら食べるンも、エーモンでヤンス(ございます)よ」

イロリッパタには、主の座るダンナザシキ(ムコーザシキ・ウワザシキとも)とその左横に妻の座るカミサンザシキがありました。その真向かいが下座で、そこには普通、嫁が座りました。下座のそばには、たきぎを入れる木箱があったので、下座を木尻ともいいました。昭和の半ばを過ぎると、電気ごたつが普及し、いろりにまつわる方言は、ほとんど消えてしまいました。


(市民記者 森下喜一)
 
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