下水道工事がつくる、安全と快適
下水道工事ってどんなことしてるの?
下水道管は、水道管と同様に道路の下に埋められていて、高低差を利用した自然流下で汚水を水処理センターまで流しています。道路に埋設された下水道管は時間の経過により、管内への侵入水、ひび割れや破損、腐食等の様々な不具合が発生しています。
不具合の発生により下水が流れなくなると、日々の暮らしや産業などに大きな影響を与えるため、計画的に点検・調査を行い、下水道管の補修・改築工事を行っています。汚水が流れている管を、どのように補修・改築工事を行っているかご紹介します。
下水道の点検・調査から工事までのながれ
1.下水道管の点検・調査
下水道管の点検について、地上からマンホール内部に管口カメラを入れて、管内の不具合の有無を確認します。何かしらの不具合が確認されたら、詳細な調査を行うため、TVカメラ調査を行います。
TVカメラ調査では、マンホール内から管内に自走式TVカメラ車を走らせて、下水道管内の不具合をAランク、Bランク、Cランクと3段階でランク付けを行い、不具合の程度を判定します。管の不具合の数、不具合のランク、ライフランニングコスト(LCC)を考慮し、修繕・改築工事の検討をしていきます。

・管口カメラによる管内の点検写真

・TVカメラ調査の記録表
2.下水道管の修繕工事
修繕工事では、管の内側から補修を行う内面補強工事、破損した管を部分的交換する開削工事を行います。
内面補強工事では、補修材を管内に引き込み内側から貼りつけて、継手などからの侵入水を防ぎます。
開削工事では、破損等により内面補強工事ができない管やたるみにより勾配が適切に確保できない管を、道路を掘って交換します。
内面補強工事:施工前
内面補強工事:施工後
開削工事:破損状況
開削工事:交換後
3.下水道管の改築工事
改築工事は、マンホール間にある管を新しい管に更新する管渠更生工法を行います。
管渠更生工法は、既存の管に新しい管を引き込み、内側に貼りつけて硬化させることで、管の更新が可能であり非開削で施工できます。工法により硬化方法は異なりますが、温水や蒸気の熱を加えて硬化する熱硬化、光を当てて硬化する光硬化があります。
管更生:施工前
管更生:施工後
管更生:施工後(管口)
補足
内面補強、管渠更生工法は、道路を掘らずに管の不具合を解消することができ、開削工事と比較し工事期間の短縮や騒音が少なくなります。
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更新日:2025年08月01日