国指定重要文化財/鋳銅梅竹文透釣灯籠
指定年月日
昭和28年3月31日
所在地
佐野市富岡町(佐野市郷土博物館寄託)
所有者
引地山観音堂
銘文は笠の上面中央より、放射状に8行、64文字が刻まれており、戦乱の世であった天文14年(1545)藤原宣綱(のぶつな)が子孫繁栄と人々の安全福寿を祈願し奉納したことがわかります。
火袋(ひぶくろ)が円筒形で、笠および台座の六角形に合わせて6面に分けられ、それぞれに竹と梅の透し模様で鋳ています。本来、火袋の扉を除いて一鋳になるものですが、扉と台下の猫足(ねこあし)が後世補修されています。この製法はろう型鋳造によりますが、その技術は極めて優れています。
これと同形式の灯籠が2個現存しています。いずれも千葉県内の寺で、天文19年(1550)千葉寺(現東京国立博物館蔵)と天文21年(1552)尊光院(現京都・承天閣美術館蔵)であり、天明鋳物師の作であろうと言われています。
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更新日:2019年12月02日