「コシャエル」は料理をするときによく使う

建物を建てたり、物を作ったりすることを、共通語では、「こしらえる」「つくる」などといいます。

そのうち、「こしらえる」が訛って、いろいろな方言が生まれました。コシャエル・コシェル・コシエル・コセル(コセール)など、今なお多くの人が使っています。「こしらえる」は、ある材料を用いて、物をつくり出すというのが本来の意味です。

「お祭りには、だんごやぼた餅なんかコシャエたりしヤンス(ます)よ」
「犬小屋をコセーたら、子犬でも飼うべとモッテ(思って)さあ」

「つくる」に比べて、コシャエル・コセル・・・・等の使用も少なくないが、最近では、「夕飯のおかずに何をコシャエテルン(つくっているの)?」とか、「味も塩加減もイヤンベだ(味加減がいい)ねえ。どうやってコシャエタン?」のように、もっぱら料理で使うことが多くなりました。

今では死語同然、ほとんど使われなくなってしまいましたが、出産することを、コシャエル・コシエル・コセルなどともいいました。

「赤ちゃんがほしいっていってたけど、あの奥さん、何人コシエタンベ?」

ところで、大正から昭和の初め頃まで、生む・出産することをナスともいっていました。ナスは「出産する」のもっとも古いことばです。

「あそこンチ(の家)の嫁さんは、二人目の元気な女のアカッコ(赤ちゃん)をナシタンだってガネ」

(市民記者 森下 喜一)

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更新日:2019年12月02日