野いちごを、蛇が寝るときの枕ということでヘビノマクラといった

蛇にまつわる話(言い伝え)は数多くありますが、その中には方言もよく出てきます。その方言の主なものを取り上げてみました。かつて蛇を総称してオカウナギなどといっていました。うなぎは川に生息しているのに、同じような細長い形をした蛇は、「おか(陸)」に生息しています。それで蛇をオカウナギともいうようになりました。蛇はからだを渦巻状に巻いていることがあります。このような状態を、「とぐろまく」といいますが、方言ではタグロマク、あるいはタグルマクなどといいます。いずれも「とぐろまく」が訛ったものです。

まむしがとぐろまいた状態にあると、からだがばね(スプリング)のようなはたらきをするので、かみつかれる恐れがあります。

「まむしがタグルマイて、首をモチャゲじっとしているときは、危ネから近寄ンネ方がエーよ。飛び上がって手足をがぶっとかみつかれッから」

蛇にちなんだ植物に「へびいちご」があります。野原や道端などに生えるので、野いちごともいいます。へびいちごは、赤色でいちごのような小さな実をつけ、それを蛇は好んで食べ、また、枕にして寝るという言い伝えがあります。そこでへびいちごは、ヘビノマクラともいわれています。

「ミチッパタ(道端)で、ヘビノマクラをよく見かけるけど、蛇はこれが大好物で枕にしたり食べたりした、なんて昔の人はいってましたっけねえ」

(市民記者 森下 喜一)

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更新日:2019年12月02日