瘤(こぶ)をタンコブツといった

病気のために、皮ふの一部にうずたかい筋肉の固まりができることがあります。その固まりを“こぶ"といいますが、俗に“たんこぶ"ともいいます。このような“こぶ"がまぶたにできるとじゃまになり「目の上のたんこぶ」(じゃまという意)が慣用的に使われるようになりました。方言では、「目の上のタンコブツ」といいます。“ツ"はこれといった意味のない接尾語です。

また、外傷による筋肉の固まり、たとえば野球のボールが額に当たってできた“こぶ"なども、タンコブツといいます。
“たんこぶ"も“タンコブツ"も、もとは盛り上がった固まりの意でしたが、余計なもの、じゃまなものの意としても使われるようになりました。

「しゅうとめは、ウルセーコターいわネけど、嫁にとっチャー、目の上のタンコブツなんだね。だってヨメゴト(ぐち)べー(ばかり)いってるからさ」

紐の結び目にもふくらみがあります。紐の一般的な結び方に、本結び(小間結とも)と片結びがあります。紐の左右の先端を二度からませて結ぶのを本結び、紐の一方はまっすぐのままにし、他方をそれにまとって輪に結ぶのを片結びといいます。これらの結び目はこぶのよなふくらみがあるので、これをタンコブツといいます。

「タンコブツに結んだンナエーケド、ひもをウデッコキ(思いっきり)ひっぱったもんだから…、何としてもほどけネーンで困ってるンさ」

(市民記者 森下 喜一)

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更新日:2019年12月02日