フン・ブンは意味を強める

動詞の頭に、フンやブンという接頭語が付くと、意味を強めます。“フン"の多くは、「踏み込む」をフンゴムというように、“踏み"が変化したものです。また“ブン"の多くは、「打ち欠く」がブッカクとなるように、“打ち"が変化したもので、佐野方言によくみられます。では、“フン"や“ブン"の付いた例語を挙げ、その語の意味やはたらきなどをみてみましょう。

“フンドス"は、先のとがった竹が足などに刺さって、突き抜けることを言います。「踏み」と「通す」が結合したものです。「とげをフンドシタ」「切り株にフンドシて大けがした」などといいます。

“フンゲス"は、踏みあやまって足首をねじったり、ねんざしてくじくことを強めたことばです。「踏み」「返す」が結合し変化したものです。「チッチャナ石ッコだったンだけど、踏みちがえてフンゲシチャッタ」

“フンジャブス"は、踏みつぶすを強めたことばです。つぶすことを方言でチャブスというので、「踏み」と「チャブス」が結合しフンジャブスとなったものです。さらに変化して、フンジャスともいいます。

“ブンマース"は、風がくるくる吹き回すを強めたことばです。「打ち」と「回す」が結合し変化したものです。「ツエー(強い)ブンマーシだったねえ」

“ブンナガル"は、転ぶ、倒れるを強めたことばです。ナガルは転ぶ、転倒するを強めたことばです。「打ち」と「ナガル」が結合し変化したものです。「駆けっくらしてたらブンナガッて大けがした」

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更新日:2019年12月02日