草木が成長して繁茂することをホキルという

春になると、地面のいたるところに雑草が芽を出します。また、道端や屋敷内の広い空き地などの、冬枯れの雑草を若葉の緑がおおうようになります。

新鮮な雑草が勢いよく成長し広がっていく様子を、共通語で'はびこる'といいます。はびこるとは、つる草などが地面を這うように広がることをいいます。これに相当する方言は見当たらないが、雑草が長く伸びて繁茂しているようすを表す方言に「ホキル」があります。

ホキルは主に農村地域の中高年者が使っていますが、だんだん少なくなっている傾向にあります。とはいっても、雑草の茂る農村地帯から、ホキルが消えるようなことはなく、これからも存在し続けることでしょう。ホキルは「穂が吹き出る」が変化したものといわれています。

「春のおとずれは、雑草にとってよっぽど待ち遠しかったンダンベねえ。雨が降るたんびに、あんなにホキルンだから。雑草にヨッチャー(よっては)ひと晩でだいぶ伸びるカンね。」

雑草の伸び具合・繁茂する状態を方言でホキといいます。ホキは、ホキルの'ル'が脱落して名詞のはたらきをします。

「草バッコ(草の生えているところ)は、土目(つちめ)がエーンダンベ(良いのでしょう)ねえ。ホキがエーのをみると。ところで、こんなにホキテチャー(繁茂してると)、ザッポ(朝露などが多くあるさま)くって歩けネーよ。」

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更新日:2022年02月28日