三本立ての棒をサンギッチョ(ー)、それに渡す横木をハデンボ(ー)という

   秋は農作物のとり入れどき、農家にとってはとても忙しい時季です。ところで、農作物の代表的なものといえばやはり米や麦でしょう。食べ物の中心となるもので、生活には欠くことのできないものだからです。秋は稲や麦の刈り入れどきです。刈り取ってから食するまでには、乾燥したり脱穀したりたいへんな手間や時間がかかります。

   ところで、こうした作業に関して伝わってきた方言があります。それらの方言について述べてみましょう。

「稲刈りが終わったらさぁ、コンダ(今度は)”ハデカケ(稲掛け)”でもヤンベー」

   稲を刈り取って小さくたばね、その稲束を横木に掛ける作業をハデカケといいます。ハデカケは稲穂を日に当てて干すための作業です。

   三本の棒を結わいて開いた三脚(三本足)をサンギッチョ(ー)といいます。そのサンギッチョと、サンギッチョに渡した横木を、ハデまたはハデンボ(ー)といいます。イネッポ(稲の穂)を下向きにし、ハデンボに挟(はさ)むようにしてつるします。ハデとかハデンボは、”はでぎ(稲掛木)”の略語あるいは変化語といわれています。


「ハデカケがヤットコスットコ(やっと)終わったンナ(のは)いいが、あらしでせっかく作ったサンギッチョがオックルケンナケリャー(倒れなければ)いいけどなぁ。イネアゲ(干した稲を納屋に取り入れること)まで天気がもてばいいンだけど」

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更新日:2022年07月29日