モジル(モジクル)は揉んでしわくちゃにすることをいう

   あかちゃんは今まであったことのない人の顔を見ると、恥ずかしがって目をそむけたり、はにかんで顔をそらしたりします。そして今にも泣きだしそうになります。この様子を方言では「泣きソッペンなる」といいます。また、あかちゃんをおぶっているとき、見知らぬ人に話しかけられると、恥ずかしがって体をひねり向きを変えたりします。このようなしぐさをモジルといいます。

   いらだって泣きながら反り返ることを、ソッケル・ソックルケルなどといいます。あかちゃんの動作や表情を表す方言にも、いろいろなものがあるものですね。
「あかちゃんは、見知らぬ人が笑顔であやしたって、モジッチャッテさあ。泣きソッペンナッチャン(泣きそうになるん)だから。気が進まないときにはソックルケッて泣き出すんだよ」

   モジルには、もう一つの意味があります。それは両手に挟んでこすったり、手で揉んでしわくちゃにし、柔らかくして張りがないようにすることをいいます。
「広告紙をモジッてたら、ふにゃふにゃンなっチャッタンで、くず入れに捨てチャッタ」

   モジルと同じ意味を持つ方言にモジクルがあります。
「固めのはちや柿だって両手でモジクッてると、ヤーラカクなって食べられるんだよ」

   よくないことや悪いうわさを、世間に知られないように手段を尽くして、なくしてしまうということをモリジッケスといいます。このモジリッケスは、モジル(揉む)とケス(消す)が結びついたものです。

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更新日:2022年08月31日