'ッセ'・ 'サ(ラ)ッセ'はていねいな意、軽い尊敬の意がある ー敬語その3ー

   かつて老人たちは、目上の人などと話すときには、よく軽い方言敬語を使っていました。軽い敬語方言とは"ッセ"という尊敬の助動詞で、動詞のあとに付けます。この"ッセ"については、前の広報紙「ッセ・ヤンショには軽い敬意がある」に一部掲載しました。ところで、飲んでくださいねは、佐野弁で「飲まッセナ」といいます。”ッセ”の使われている会話文を見てみましょう。
   「ココントコ(最近)しばらくメーナカッタ(見えなかった)ね。タマニャー(めったにないことだから)寄ってガッセナ(くださいよ)」

   ”サ(ラ)ッセ”が、「見る」・「来る」・「起きる」などに接続すると、動詞が独特な形に変化します。佐野では今でも使っており、めずらしい方言といっていいでしょう。

   まず、「見る」に”サ(ラ)ッセ”が接続する例文を見てみましょう。
   「秋になったンで山一帯がうつくしい紅葉ですよ。ほら! 見ラッセナ(見てくださいよ)」見ラッセは、見サッセともいいます。

   「来る」に”ラッセ”が接続する例文を見てみましょう。
   「暇なときニャー、またアスビ(遊び)にでも出て来(き)ラッセナ(お出でください)」
   来(き)ラッセナは、来(こ)ラッセナともいいます。

   次に、「起きる」に”ラッセ”が接続する例文を見てみましょう。
   「間もなく出発の時間ですよ。早く起きラッセナ(起きてくださいよ)」

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更新日:2023年01月31日