鬼やんまは山にいるからヤマドンブといった

日本でもっとも大きいとんぼは鬼やんまで、体長が10センチを超えているものもあります。雄の鬼やんまは縄張りがあって、その地域を行ったり来たりしながら獲物を探しています。黒と黄色の横縞模様が虎に似ているし、鬼のように恐ろしそうな姿にも見えます。そこでオニヤンマとかオニトンボなどといわれるようになりました。

佐野では、鬼やんまをヤマドンブ・ヤマドンボ・オーヤマドンブ(略してオーヤマという人もいます)などといっています。それは鬼やんまが山の近くにある小川や沼地などを生息地とし、蛙や小さな虫、あるいは空中を飛び回っている蝶や蛾を捕ったり、時には蜂や蝉などを捕ったりして食べているからです。ヤマドンブもヤマドンボも、「山とんぼ」が変化したものです。

「ヤマドンブって、堀っコに沿って、カミ(北)の方へ行ったかと思うと、すぐヒックリケッテ(引き返して)来て、いつも同じ行動してるンだね」

ヤマドンブ(ヤマドンボ)の種類の中で、もっとも大きなものをオーヤマドンブといいました。高齢者の中には、ヤマドンブ(オーヤマドンブ)を捕獲し、それをおとりにして他のヤマドンブを誘い寄せて捕らえるという遊びを経験した人も多くいることでしょう。

(市民記者・森下 喜一)

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更新日:2019年12月02日