おぶ(負)さることをブッツァルという

赤ちゃんを背負う、おぶうことを方言ではブーまたはオンブスルといいます。 これに対して、おぶさる、背負われることはブッツァルまたはオンブサルといいます。これらの方言は、いずれも市内全域で使われています。

どの語を多く使うか使わないかは、年代によって異なります。オンブスルの使用者は中高年者に多く、使用地域も広範囲にわたっています。これに対して、ブーは昔からの古い語であること、オンブスルに比べてややぞんざいであるということもあって、昭和の中頃から使用者がだんだん少なくなっています。

「あのかあちゃん?今し方、赤んぼをブッてオーカン(道路)を行ったり来たりしていヤンシタ(ました)よ」

オンブスルもブーも「おぶう」が元の語、これが変化したものです。
「おぶさる」の方言には、ブッツァルとオンブサルがあります。

「赤んぼがかあちゃんの背中にブッツァッテ、気持ちよさげに、かすかに寝息を立ててネブッ(眠っ)てるよ」

人以外の物、例えば、カバンなどを背負う場合にはヒッチョルといって、違った方言を使いますが、ブッツァルは、おぶさるの意以外に、人の力や金に寄りすがるという別の意味もあります。

「何でもかンでも親にブッツァッテ(頼って)ベー(ばかり)いネーで、マット(もっと)ミシミテ(まじめに)ヤンナ(やりな)よ」

(市民記者 森下 喜一)

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更新日:2019年12月02日