「将来」を方言でなんというの?オッツケ・サキヨッテなど

おとなはよく「君は大きくなったらナン(何)になりたい?」などと「将来」の夢を子どもに聞くことがあります。子どもたちがすくすくと元気に成長し、りっぱな人になることを期待しているからでしょう。

ところで「将来」とか「ゆくすえ」にあたる方言をなんというでしょうか。昔のお年寄りはオッツケなどといったり、イマニ(イマーニ)などといいました。

「わんぱく坊主ラー、さっき大声で怒鳴(どな)り合っていたが、今は原っぱでフットビマーッテル(飛び回ってる)よ。あの子ラー、オッツケどんな人になるんダンベねえ」

イマニ(イマーニ)もオッツケも、意味的にはさほど差異はないが、オッツケには「遠い将来」という意味があり、イマニには「近い将来」という意味があります。ただイマーニのように、マを長く引きのばすと、遠い将来の意になります。

こうした遠い・近いの区別はだんだんうすれてきました。最近高齢者は、オッツケとかイマニということばを使うことはほとんどなくなりました。もはや死語に近い方言といってもいいでしょう。

サキヨッテという方言について述べてみましょう。サキヨッテは「それほど遠くない将来」「そのうちに」といった意味の方言で、同意語にサキヨッタラがあります。

「跡取りが田舎から出てッチャンデさあ。トショリ(老人)家族や空き家ベー(ばかり)増えちゃって……。サキヨッチャー、田舎の田畑も草木の生い茂る雑木林にナッチャーダンベねえ」
(市民記者 森下喜一)
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更新日:2020年05月31日