転ぶ状態にはいろいろあるように、それを表す方言にもいろいろある

石などにつまずいて倒れることを、”転ぶ”とか”こける”などといいます。方言では普通、転ぶことをコロバル・コロガルといい、やや強めてオッコロガルともいいます。転ぶとはいうものの、そのときの状態にはいろいろあります。
駆け足をしているときには勢いよく転ぶし、歩いているときには前のめりするように転びます。このように転ぶときの状態はさまざまです。転び方がいろいろあるように、そのようすを表現する方言にもいろいろあります。よそ見して歩いていたために転ぶということは、ごく普通にありうることで、方言ではこれをコロバル・コロガルなどといいます。では、その用例を挙げてみましょう。
 
「じゃり道だけど石っころだらけだから、コロバッて怪我なんかしネーように、セカず(あわてない)にゆっくり歩いて行きなよ」
 
「じいちゃんが散歩中に、小石につまずいてオッコロガッタンだってさ。顔面がチダラマッカン(血だらけ)なっチャッテねえ」
 
駆け足をしているときに、つまずいて勢いよく転ぶことがあります。そのようなときにはデンナガルといいます。これと同じ内容の方言に、デンゲル・デチナガルなどがあります。
 
「よそ見しながら走ってたンで、デンナガッてさあ、大けがしチャッタ」
 
デンゲル・デチナガルの「デン」や「デチ」は、接頭語的なはたらきをしています。そのために転ぶようすを強めています。
この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部広報ブランド推進課広報・地域連携係

〒327-8501
栃木県佐野市高砂町1
電話番号:0283-20-3037 ファクス番号:0283-21-5120
お問い合わせフォームはこちら

更新日:2020年10月30日