転ぶ状態にはいろいろあるように、それを表す方言にもいろいろある
石などにつまずいて倒れることを、”転ぶ”とか”こける”などといいます。方言では普通、転ぶことをコロバル・コロガルといい、やや強めてオッコロガルともいいます。転ぶとはいうものの、そのときの状態にはいろいろあります。
駆け足をしているときには勢いよく転ぶし、歩いているときには前のめりするように転びます。このように転ぶときの状態はさまざまです。転び方がいろいろあるように、そのようすを表現する方言にもいろいろあります。よそ見して歩いていたために転ぶということは、ごく普通にありうることで、方言ではこれをコロバル・コロガルなどといいます。では、その用例を挙げてみましょう。
「じゃり道だけど石っころだらけだから、コロバッて怪我なんかしネーように、セカず(あわてない)にゆっくり歩いて行きなよ」
「じいちゃんが散歩中に、小石につまずいてオッコロガッタンだってさ。顔面がチダラマッカン(血だらけ)なっチャッテねえ」
駆け足をしているときに、つまずいて勢いよく転ぶことがあります。そのようなときにはデンナガルといいます。これと同じ内容の方言に、デンゲル・デチナガルなどがあります。
「よそ見しながら走ってたンで、デンナガッてさあ、大けがしチャッタ」
デンゲル・デチナガルの「デン」や「デチ」は、接頭語的なはたらきをしています。そのために転ぶようすを強めています。
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更新日:2020年10月30日