根小屋地区の調査3

家中屋敷の竹林の一角の土地が削られ溝ができている写真

家中(かちゅう)屋敷と呼ばれる場所は、隼人屋敷の南側で現在竹林になっています。南北300メートルにわたり、山麓が段々に削平され、家臣団の屋敷が立ち並んでいたと考えられます。この一帯の背後の尾根部や岩場といった地形を上手に利用して造成しているようです。竹を切り見通しを良くすると、堀や土塁、竪堀(たてぼり)とともに、虎口(こぐち)、石積などが確認されました。

「野州安蘇郡根古屋唐沢丑ケ城東西南北目付」(唐澤山神社蔵)という古文書は、当時の唐沢山城の区域内の様子が記述されていますが、ここに住んでいたと思われる家臣の名前も書かれていました。

また地面には、石臼、手水鉢(ちょうずばち)、五輪塔など石製品の遺物や陶器の破片が顔をのぞかせています。今後発掘調査が行われれば、詳しい状況が明らかになることと思われます。

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更新日:2019年12月02日