南城跡(なんじょうあと)
現在、南城と呼ばれる場所は本丸の南側で社務所や南城館の敷地になっているところです。周囲には石垣が巡り、特に南側では堀と石垣が組み合わさり見応えがあります。
ところで、現在南城と呼ばれる場所も以前は違った名称を有していたのかもしれません。『諸国古城之図』などでは、ここを蔵屋敷とし、南側の一段低い場所を南城としています。また、他の古地図には本丸の南側に二の丸と記載するものも見受けられます。
しかし、いずれの古地図にも本丸南側に3つの曲輪が連なり描かれることは共通します。 見応えのある石垣が残る南城周辺は、南方からの進入に対するおさえとして強固に連結した曲輪群であったことを読み取れます。このことと関連し、少し時代は異なるかもしれませんが、更に下方には空堀を連続して配置した技巧的な出入口も残されています。
なお、南城館の辺りは眺望が良く、天候に恵まれた時には東京の高層ビルや富士山も見渡せます。良く注意して見ると、現在建設中の東京スカイツリーも遥かに望むことができます。
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更新日:2019年12月02日