令和6年度における佐野市役所のGHGプロトコル基づく温室効果ガス排出量の算出について

昨年度に引き続き、本市の協定事業者である株式会社ゼロボード(代表取締役 渡慶次道隆)が開発した温室効果ガス排出量算定・可視化ソリューション「Zeroboard」を活用し、GHGプロトコルに基づく佐野市役所の温室効果ガス排出量を算出しました。

Scope1・2・3など、サプライチェーンにおけるGHG排出量の捉え方については、以下のホームページをご覧ください。

総排出量

令和6年度における佐野市役所から排出された温室効果ガス排出量のグラフ

令和6年度の総排出量は132,618t-CO2となり、令和5年度の132,783t-CO2と比較すると0.13%減となりました。Scopeごとに比較すると、Scope1が20,740t-CO2となり前年度比6.78%減、Scope2が10,100t-CO2となり前年度比5.37%減、Scope3が101,778t-CO2となり1.92%増といった結果となりました。

Scope1(燃料)

令和6年度における佐野市役所から排出されたScope1の温室効果ガス排出量のグラフ

主な原因となる燃料の使用について、前年度と比較すると対象となる全ての燃料(揮発油、灯油、軽油、A重油、液化石油ガス、都市ガス)使用量は減少していることから、温室効果ガスの排出が抑えられたことが分かりました。また、月別の排出量を見ると全体的に下がっているように見えますが、夏季の排出量(7~9月)が前年度を上回りました。これは、佐野地区衛生施設組合の解散により佐野斎場及び葛生火葬場が令和5年10月から本市に移管になったことで、夏季分の灯油使用量が令和5年度分に計上されていないことや、みかもクリーンセンターにおける同時期の灯油使用量が前年度と比較し増加していることが主な原因と考えられます。

Scope2(電気)

令和6年度における佐野市役所から排出されたScope2の温室効果ガス排出量のグラフ

主な原因となる電気の使用について、前年度と比較すると使用量は増加していますが、温室効果ガスの排出量は減少していることが分かりました。これは、電力の供給を受けている電気事業者によって温室効果ガスの排出係数(二酸化炭素排出係数)に差があるためであり、電気の使用量の多い施設が排出係数の低い電気事業者と契約したことが主な原因と考えられます。また、月別の排出量を見ると年間を通して前年度より少なかったことが分かりました。

Scope3(サプライチェーン)

Categoryごとの排出量を見ますと、Category1(購入した製品・サービス)が97,178t-CO2となり前年度比1.98%増、Category3(Scope1・2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動)が2,973t-CO2となり前年度比2.05%増、Category5(事業から出る廃棄物)が815t-CO2となり前年度比4.45%減、Category6(出張)が14t-CO2となり前年度比75%増、Category7(雇用者の通勤)が798t-CO2となり前年度と変わらずといった結果となりました。

Category1及び5、6の排出量は金額ベースでの算出となりますので、事務用品の購入や業務委託の費用等が増加することに伴い、排出量も増加します。
最も排出量の多かったCategory1の内訳を見ますと、事務事業における負担金や業務委託料の金額が高く、温室効果ガスの排出量が多いことが分かりました。これらの内訳を見ますと、後期高齢者医療や介護サービスに伴う負担金、一般廃棄物の焼却や終末処理場における下水等の処理を実施するための業務委託料が大きいことから、市の自助努力でこれらの排出量を大きく削減することは難しいと考えられます。これは、金額ベースで算出していることも要因の一つと考えられるため、今後はサプライチェーン(原材料の調達~商品の販売)の1次データ(調達元企業の排出量)の取得等を試み、物価高などにより排出量が影響されない方法を検討していきたいと思います。

令和6年度における佐野市役所から排出されたScope3の温室効果ガス排出量のグラフ

過去の温室効果ガス排出量の算出

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更新日:2025年10月28日