板谷波山《葆光彩磁牡丹文様花瓶》

更新日:2020年04月01日

板谷波山《葆光彩磁牡丹文様花瓶》当館蔵の写真
作品情報
作品名 葆光彩磁牡丹文様花瓶
作品名よみ ほこうさいじぼたんもんようかびん
作者名 板谷波山
作者名よみ いたや、はざん
作者生没年 明治5~昭和38年(1872~1963)
制作年 大正中~後期
寸法(センチメートル) 径21.0、高24.8
材質技法・員数 陶磁
備考1  
備考2  
English ITAYA, Hazan

作品解説

板谷波山は茨城県の下館(現筑西市)生まれ。東京美術学校彫刻科で高村光雲や校長の岡倉天心の薫陶をうけ、明治27年(1894)卒業。赴任先の石川県工業学校での陶磁器研究を経て同36年(1903)東京・田端に築窯。彩磁や葆光釉、またアール・ヌーヴォーや中国の図案を取り入れたデザイン、そして優れた彫刻表現に支えられた清新な作品は、当時から高い評価を得ました。大正期以降は中国陶磁への傾倒を深め、単色釉・結晶釉や峻厳な造形を追求しました。昭和2年(1927)の帝展では工芸部門設立に尽力しました。同9年(1934)帝室技芸員。同28年(1953)陶芸家初の文化勲章受章。同38年(1963)91歳で死去。

本作は、波山の葆光彩磁完成期にあたる大正後期の作です。「葆光」は、「光をつつみかくす」などを意味し、中国の古典「荘子」に由来します。薄絹をかぶせたような効果をもたらす独自の釉薬に、波山自身が命名しました。波山の通常の「彩磁」は、釉下に施された水溶性の絵具による柔らかな濃淡が特徴ですが、本作は濃淡のない赤色一色でかっちりと文様を描き出しています。同様の彩色の現存作品はごく少なく、田端の波山の窯跡から出土した陶片に似たものが見つかっています。この赤色は不溶性顔料の正円子を用いた可能性があり、釉はがれが起こりやすい性質を持つことが指摘されています。

作品展示情報

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