川合玉堂《孟母断機》

更新日:2023年03月30日

川合玉堂《孟母断機》当館蔵の写真
作品情報
作品名 孟母断機
作品名よみ もうぼだんき
作者名 川合玉堂
作者名よみ かわい、ぎょくどう
作者生没年 明治6~昭和32年(1873~1957)
制作年 明治30年(1897)
寸法(センチメートル) 縦168.2、横85.7
材質技法・員数 絹本着色、一幅
備考1 日本絵画協会第2回共進会銅牌受賞
備考2  
English KAWAI, Gyokudo

作品解説

愛知県生まれ。はじめ京都に出て望月玉泉・幸野楳嶺に師事します。明治29年(1896)上京、橋本雅邦に入門しました。雅邦の有力な門人としての評価を確立し、文展創設時から審査員をつとめています。大正4年(1915)から東京美術学校(現・東京藝術大学)教授。同6年(1917)帝室技芸員。昭和15年(1940)文化勲章。爽やかな色彩で詩情豊かに自然を描く作品で広く共感を得ました。同32年(1957)死去。

京都で頭角を現していた明治28年(1895)、橋本雅邦の作品に感銘を受けた玉堂は、翌年上京して雅邦に入門します。本作は入門翌年の日本絵画協会第2回共進会で銅牌を受賞した「東京デビュー作」ともいうべきものです。漢画系の人物描写や窓外の光の把握はこの時期の雅邦画を彷彿とさせ、雅邦の教えをよく消化していたことを示しています。発表から40年近く経った昭和10年(1935)、この絵を入手した吉澤晃南が玉堂に箱書を求めたことで、画家と作品との久々の対面がかないました。玉堂は思いがけない再会を喜び、ひと月ほど手もとにとどめて懐かしんだといいます。

作品展示情報

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