板谷波山

更新日:2019年10月16日

板谷波山と近現代の陶芸

終了しました

開館10周年記念特別企画展

吉澤コレクションの波山 はじめて一堂に

(画像削除)
板谷波山《葆光彩磁牡丹文花瓶》当館蔵

会期

平成24年9月15日(土曜日)〜12月9日(日曜日)

会期中の休館日

毎週月曜日(9月17日、10月8日(月曜日・祝日)は開館)、9月18日(火曜日)10月9日(火曜日)

開館時間

午前9時30分〜午後5時

主催

公益財団法人 佐野市民文化振興事業団、佐野市立吉澤記念美術館

観覧料

一般500円(20名以上の団体は450円)
4月1日から、大学生以下・障害者手帳等をお持ちの方は観覧無料になりました。
(注意)学生証・障害者手帳等をご提示ください。

注意点

(注意)都合により会期・内容が変更となる場合があります。
10月21日(日曜日)は葛生ワンダーランドのため観覧無料です!

解説

 板谷波山(明治5年〜昭和38年)は、茨城県下館(現・筑西市)出身で、明治時代後期から昭和38年まで活動した陶芸家です。美しい濃淡を持つやわらかな色彩表現が可能な技法「彩磁」や、薄絹をかぶせたような効果を持つ艶消し釉「葆光釉」(ほこうゆう)など、現在でも再現が非常に難しい技法を確立しました。また、器の完璧な造形や器面に施される「薄肉彫」(うすにくぼり)という彫刻表現も大きな魅力です。その清らかな作品世界は、多くの陶芸家・美術愛好家の憧れであり、近代陶磁の最高峰ともいわれます。
 佐野市立吉澤記念美術館の「吉澤コレクション」の寄贈者の一人・三代吉澤兵左氏(1926年(大正15年・昭和元年)〜平成23年)は、波山と同じく下館の出身で、その作品と人柄に接したことから美術作品の蒐集を始めました。実父・十八代中村兵左衛門氏が下館における波山支援組織「寿峰会」の中心者だった縁で、30歳代半ばにして当時90歳近かった波山に直接制作を依頼するなど親交をもちました。波山没後も作品との出逢いに恵まれて、吉澤氏が亡くなる直前まで収集は続けられました。最初期の試作品、美しい発色の彩磁、独特の味わいを持つ晩年の彩磁茶碗、すばらしい彫りの最晩年の単色釉作品など、質・量ともに見逃せないコレクションです。
 本展では、板谷波山作品約40点(初公開作品・絵画含む)とその他の作家の作品を展示し、吉澤氏との交流の様子や、技法に注目して作品の魅力をご紹介します。当館では常に4〜5点ずつ板谷波山作品を展示していますが、その全貌を一堂にご覧いただけるのは開館10周年にして初めての機会となります。10月10日に50回忌を迎える波山の魅力を改めて実感していただければ幸いです。

(注意)作者・作品名表記について

本展覧会会場では、作者名・作品名等に一部常用外漢字を使用しておりますが、本サイトでは下記の方針をとっておりますのでご了承ください。

  1. パソコンで表示できる漢字への振り替えが出来るもの(異字体)については振り替え
  2. パソコンで表示できる漢字への振り替えが出来ない場合はカタカナ表記に振り替え

主な展示作品

(画像削除)
板谷波山《彩磁草花文水差》

(画像削除)
板谷波山《彩磁呉州絵香炉》当館蔵

(画像削除)
板谷波山《青磁延寿文花瓶》当館蔵

(画像削除)
板谷波山《青磁牡丹文水差》

(画像削除)
板谷波山《草花文茶碗》当館蔵

(画像削除)
板谷波山《椿文茶碗》

(画像削除)
板谷波山《窯変磁鶴首花瓶》

(画像削除)
板谷波山《彩磁舞伎図小花瓶(試作)》

板谷波山

《淡黄磁牡丹文花瓶》、《窯変磁瓢花瓶》、《桔梗茶碗》、《瑞芝茶碗》、《彩磁延寿文香炉》
《彩磁柘榴文香炉》、《火変り青磁香炉》ほか

他の主な作家

富本憲吉、楠部彌弌、宮之原謙、田村耕一、島田文雄、齊藤勝美ほか

関連展示

「彩磁制作の舞台裏」映画『HAZAN』のための制作品から

若き波山を描く劇映画『HAZAN』(平成15年、五十嵐匠監督、榎孝明主演)のために制作された作品・工程品を展示します。当館収蔵作家で本展でも作品を展示している齊藤勝美が、諸資料をもとに敬愛する波山の初期作を再現しています。完成作品からは想像しにくい「彩磁」という技法の理解の一助になれば幸いです。(佐野市立吉澤記念美術館内、地域交流センター)

会期中の催しもの

終了しました

特別講演会「板谷波山にあこがれて—吉澤コレクションを中心に」

  • 講師:荒川正明氏(学習院大学教授)、齊藤勝美氏(陶芸家)
  • 日程:11月3日(土曜日)午後2時〜3時30分
  • 参加無料。(当日の観覧券が必要です)、定員70名

(注意)要申込・先着順(9月21日(金曜日)午前9時30分〜電話申込受付開始)

ギャラリートーク「陶芸家と味わう波山の魅力」

  • 講師:島田文雄氏(東京藝術大学教授、佐野市出身)
  • 日程:10月6日(土曜日)午後2時〜(60分程度)
  • 自由参加。(当日の観覧券が必要です)

(注意1)参加者多数の場合は入場制限を行います。
(注意2)講演会、ギャラリートーク当日は、展示室内が大変混雑します。
あらかじめご了承くださいますようお願い申し上げます。

葛生ワンダーランド〜美術と化石と歌舞伎deクイズ!

  • 日程:10月21日(日)午前9時30分〜午後4時

美術館・化石館・伝承館の3館を巡り、クイズとスタンプにチャレンジ!
豪華景品をゲットできるかも?家族やお友達を誘ってふるってご参加ください。

作品鑑賞会〜当館学芸員とご一緒に〜

  • 日程:9月15日(土曜日)、12月2日(日曜日)各日午後2時〜(40分程度)
  • 場所:美術館展示室(エントランス集合)
  • 自由参加。当日の観覧券が必要です。

当館学芸員が作品解説を行いながら、皆様とご一緒に作品鑑賞を行います。

開館10周年記念図録の販売

開館10周年記念図録『佐野市立吉澤記念美術館コレクション選』の表紙

開館10周年記念図録『佐野市立吉澤記念美術館コレクション選』を発行しています。当館ミュージアムショップでお求めください。
送付をご希望の方はお問合せください。

  • 発行年:平成24年(2012)
  • 価格:1,200円(税込)
  • 図版数:191点(カラー)
  • 頁数:160頁
  • サイズ:25.7(縦)×18.2(横)センチメートル

図録内容

再録論文等

『吉澤コレクションの軌跡』葛生町立吉澤記念美術館(当館旧名称)、平成14年より
  • 吉澤兵左「美術館開館を迎えて」
  • 大島清次「葛生の風土とともに」
  • 河野元昭「吉澤コレクションの近世絵画—文人画を中心に」
  • 上野憲示「吉澤家十一代当主吉澤松堂と高久靄崖、渡辺崋山」
  • 狩野博幸「菜蟲譜について」
  • 荒川正明「板谷波山と吉澤コレクション—陶芸をめぐる出会い—」

新規収録記事等

末武さとみ「吉澤コレクションについて」、同「作品解説」

内容・展示作品について

予告なく内容・展示作品等が変更となる場合があります。あらかじめご了承下さい。

この記事に関するお問い合わせ先

佐野市吉澤記念美術館

〒327-0501
栃木県佐野市葛生東1-14-30
電話番号:0283-86-2008 ファクス番号:0283-84-3655
お問い合わせフォームはこちら