ルーツは「やまと絵」

更新日:2019年09月27日

ルーツは「やまと絵」  ―近代日本画の水脈をたどる―

終了しました

収蔵企画展

【併催】工芸—古典世界への憧れ

吉川霊華「寿老」の写真

吉川霊華《寿老》 当館蔵

会期

平成27年4月25日(土曜日)~6月28日(日曜日)

会期中の休館日

毎週月曜日(5月4日は開館)、祝日の翌日(4月30日、5月7日)、5月26日(火曜日)、一部作品は会期中の展示替えがあります。(前期5月24日まで、後期:5月27日から)

開館時間

午前9時30分~午後5時

観覧料

一般510円(20名以上の団体は460円)
大学生以下・障害者手帳等をお持ちの方は観覧無料
(注意1)学生証・障害者手帳等をご提示ください。
(注意2)都合により会期・内容が変更となる場合があります。

無料開館日

(注意)各日どなたでも当館を無料でご覧いただけます

  • くずうフェスタ
    5月9日(土曜日)  葛の里壱番館(美術館から徒歩2分)で各種イベント開催
  • 栃木県民の日
    6月14日(日曜日)

解説

 佐野出身の日本画家・小堀鞆音は、土佐派の川崎千虎に学んだ「やまと絵」をベースに「歴史画」を創出し、近代日本画の成立に大きな貢献をしました。この鞆音をはじめ、平安・鎌倉期以降にわが国で独自に発達した「やまと絵」は、近代日本画家たちの制作に様々なかたちで影響を与えています。この展覧会は、「やまと絵」にルーツを持つ画家たちや、「やまと絵」の様々な要素を取り入れた作品に注目し、当館収蔵品を中心とする近代日本画で構成します。
 明治期に「日本画」が構築される際に、橋本雅邦ら「狩野派」(漢画)に出自を持つ画家が活躍する一方で、「やまと絵」系の画家たちも「歴史画」を中心に大きな貢献をしました。また、江戸時代後期に「やまと絵」に注目した画家たちの活動も、門人・私淑者たちに継承されました。そして大正から昭和初期には、「線」や「色彩」というアプローチから「やまと絵」を作画に活かす画家たちが登場します。彼らは歴史・人物画はもとより風景・花鳥画など、幅広いジャンルで華やかな作風を展開しましたが、この流れは戦後の日本画の源流として注目すべきものといえます。
 本展では、前・後期のべ四十点ほどの日本画作品を展示し、それぞれの画家や「日本画」の展開において「やまと絵」がどのような意味を持ったのかを考えたいと思います。
 また、併催展示として「工芸―古典世界への憧れ」を開催します。近代日本陶芸の高峰・板谷波山作品に見られる中国・日本古典美術への関心を紹介するほか、「やまと絵」の基盤となった平安・鎌倉期の美術を象徴する技法「截(きり)金(かね)」を用いたガラス作品で注目を集める山本茜らの作品を展示します。

主な展示作品

小堀鞆音「高殿」の写真

小堀鞆音《高殿》 当館蔵

(画像削除)
安田靫彦《菅公幼時》 当館蔵

吉田秋光「子の日」の写真

吉田秋光《子の日》 当館蔵

小林古径「神崎の窟」の写真

小林古径《神崎の窟》 当館蔵

主な作品

会期中、一部作品の入替を行います。(後期は5月27日(水曜日)から)

(注意)表示のないものは当館蔵

住吉広行《闘鶏図》当館寄託、小堀鞆音《楠公父子桜井駅訣別図》個人蔵、小山栄達《経政詣竹生島》当館寄託、今村紫紅《宮島》、村岡応東《養老勅使》、長野草風《長江晩暉》、中村岳陵《水牛》、岡田華郷《舞姫》、岡田華郷《智仁勇》当館寄託、小倉芳司《爽涼》、小倉芳司《鳥獣人物戯画模写》個人蔵、杉山寧《昊》、東山魁夷《朝雲》ほか

【併催】工芸—古典世界へのあこがれ

(画像削除)
山本茜《源氏物語シリーズ 第一帖「桐壺」》個人蔵

板谷波山《天目茶碗銘「黎明」》、《青磁下蕪花瓶》当館寄託、藤田喬平《飾筥「夢殿」》、山本茜《二人静》個人蔵ほか

会期中の催し物

終了しました

「和の響きをたのしむ—箏(こと)コンサート」

  • 日程:4月29日(水曜日・祝日)  午後2時~午後3時
  • 演奏者:馬場千井寿氏(山田流今井派名取)
  • 会場:佐野市立吉澤記念美術館(地域交流センター)
  • 定員:50名(申込先着順)
  • 参加無料 (注意)展覧会の観覧は有料です。

お箏コンサート、満員御礼!

4月29日、吉澤記念美術館では「和の響きをたのしむ—箏(こと)コンサート」が行われました。
当日はお天気にも恵まれ、展覧会にぴったりな素敵な演奏でした。
ご参加の皆様、ありがとうございました。

お箏コンサートの様子の写真1

左:馬場千井寿さん   右:有薗彩香さん

お箏コンサートの様子の写真2

途中で衣装をチェンジ

作家によるスライドトーク「私もルーツはやまと絵—截金(きりかね)の魅力」

  • 日程:6月20日(土曜日)  午後1時~午後2時
  • 講師:山本茜氏(截金ガラス作家)
  • 会場:佐野市立吉澤記念美術館(地域交流センター)
  • 定員:50名(申込先着順)
  • 参加無料 (注意)展覧会の観覧は有料です。

作家によるスライドトークを開催しました。
截金(きりかね)をガラスに封じ込める独自の技法「截金ガラス」で注目を集める山本茜氏に、平安鎌倉期の仏画・仏像に用いられた「截金」の魅力や、ご自身の制作過程や作品に懸ける思いなどをお話しいただきました。ご参加の皆様、ありがとうございました。

作品鑑賞会〜当館学芸員とご一緒に〜

  • 日程:5月2日(土曜日)、5月24日(日曜日)、6月14日(日曜日)
  • 場所:美術館展示室(エントランス集合)
  • 自由参加。当日の観覧券が必要です。
    当館学芸員が作品解説を行いながら、皆様とご一緒に作品鑑賞を行います。

内容・展示作品について

予告なく内容・展示作品等が変更となる場合があります。あらかじめご了承下さい。

この記事に関するお問い合わせ先

佐野市吉澤記念美術館

〒327-0501
栃木県佐野市葛生東1-14-30
電話番号:0283-86-2008 ファクス番号:0283-84-3655
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