ちっくり(少しの意)に類音語ホックラを添えると、チックラホックラとなり同じ動作をくり返す意の方言となる

ヤットコスットコという方言があります。困難な仕事などをどうにか時間をかけて成しとげたときなどにいいます。ヤットコスットコは、共通語の「やっとこ」に、これと似た音(類音語)のスットコを添えたもので、成しとげるまでの容易ならぬさまを強めていうことばです。
 
「台風で流れ込んだ土砂のあと片づけが、ヤットコスットコ終わったところだよ」
 
前後をよく考えずにものをいうさまを「むやみ(に)」「やたら(に)」といいます。この「やたら」の後に、類音語のヘタラを添えるとヤタラヘタラとなって、はなはだしく節度の欠けていることをいいます。ただ、ヤタラヘタラをそのまま使用することはほとんどなく、普通はその省略語ヤタヘタを使用します。
 
「あの人たちは好きでヤッテンだから、そばで余計なことをヤタヘタいうンジャネーよ」
 
わずかな程度を表す語に「ちっくり」があります。このちっくりに類音語ホックラを添えると、チックラホックラとなり同じ動作をくり返す意味の方言になります。
 
「あれほどあった栗が、チックラホックラ食べてるうちにすっかりなくなっチャッタよ」
 
同じ動作の繰り返しを、トッケシタッケシといいます。いったん自分の手から離れたものを取り戻すことを「取り返し」といいますが、その変化形がトッケシです。このトッケシに類音語タッケシを添えてトッケシタッケシといいます。
 
「下着売り場で、女性が色や形の変わったものを手にしては、トッケシタッケシ見てますねえ」
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更新日:2020年12月28日