食べ物の味や性質、および食べ方などを表す方言にもいろいろある

   食べ物の味や性質にはいろいろあります。にがいものもあればしょっぱいもの・辛いものもあります。これらの語はいずれも語末の音が変化して「エー」のように長音化します。たとえば、やわらかい食べ物はヤッケ―、かたい食べ物はカテーというし、甘い物はアメー、塩辛い物はショッペー、辛い物はカレー、苦い物はニゲーなどといいます。

   子どもはお菓子が大好きです。でも、落ち着きがなくあちこち動き回って、つまずいたり転んだりします。母親はこのようすを見て子供に向かい、クイッチラカス、クッチラカス、クッチラスという方言を使って注意します。「食べこぼす」の方言として、もっともよく使われるのがクッコボスとクイッコボスです。

   「エントシテ(座って)いた子が、もうタッタスル(立って歩く)ようになったんだガネ。子どもって伸びるンがハエーね。ダケドネー(でもね)、食べながらアッチャコッチャ(あちこち)歩き回っチャー(ては)、クッチラカスからいつだってキガオケネ(目が離せない)ンだよね」

   肉のかたまりのように、かたいものを噛(か)み切ることを、方言ではクッキルとかクッチギルといいます。噛(か)んでつぶすことは、クッチャブスとかクッツブスといいます。

  「いのししの肉はかたくって簡単ニャー、クッキレネー(噛み切れない)けど、よくクッチャブシテ(噛み砕いて)食べリャー(れば)、けっこう味があってンメーよ」
 

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更新日:2021年09月30日