根小屋地区の調査2
隼人屋敷(はやとやしき)は、東西70メートル南北90メートルの、長方形に整地された曲輪(くるわ)です。ここの西側を発掘すると、東西に伸びた石垣が現れました。山上の石垣とは積み方などが違い、もう少し古い時期のもののようです。
この調査区を東に広げると、礫群(れきぐん)や鉤(かぎ)の手状の石列も見つかりました。石列は2列に並行した部分もあり、この付近からは焼土も見つかっています。合戦の際に出火したのかもしれません。
また現在の地表面より下に、土を突き固める版築(はんちく)という工法で造成された、より古い時代の遺構も見つかりました。現在の曲輪は、何回も工事が繰り返され拡張した最後の状態のようです。
古い遺構の近くでは、かわらけや、陶磁器・漆製品・古銭などが出土しました。かわらけは素焼きの皿で、大量に出土しており、形や作り方の違いで分類できます。時期の差や生産者の地域差が関係しているようです。
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更新日:2019年12月02日