鏡岩(かがみいわ)

両脇に岩壁がある道路の真ん中で人が大の字に両手を広げて立っている写真

鏡岩は山頂に程近く、レストハウスのすぐ下にあります。名前の由来には『校正続撰佐野記』に「ここに城を修理して築かんとせらるる時よりして、此石光輝く事おびただし。…細密之事までもよくうつり明らかなるゆゑに鏡石と名付たり。」とあります。これが鏡岩のことでしょう。

遺構の状況ですが、富士口から県道を登っていくと直前に天狗岩へ続く岩壁があり、これを避けるように一旦左に折れて鏡岩に向います。現在、県道が真直ぐ通っていますが、かつては鏡岩からの岩脈がレストハウス側まで延び、直進を遮っていたものと考えられます。ここから城内へ進入するには右手に折れ、レストハウス側に向っていったことでしょう。進行する者に対しては上方の天狗岩、正面の鏡岩、進行方向のレストハウス側から見張ることができます。状況によっては容易に、そして効果的に攻撃を加えることもできます。自然の地形を巧みに利用し、このような構造をつくりだしています。この場所は城内への重要な入口の一つになるため、非常に手の込んだ構造になっています。

この記事に関するお問い合わせ先

教育部文化財課

〒327-8501
栃木県佐野市高砂町1
電話番号:0283-25-8520 ファクス番号:0283-20-3032
お問い合わせフォームはこちら

更新日:2019年12月02日