佐野市立中学校・義務教育学校の部活動地域移行について

佐野市では、市立中学校及び義務教育学校(後期課程)の休日の部活動を地域でスポーツ・文化芸術活動を行う地域クラブ活動へ段階的に移行する取組を進めております。令和3年度の田沼東中学校の実践(地域部活動推進事業)から始まった取組は、令和6年度で4年目を迎えました。
令和6年3月には、「部活動地域移行推進計画≪佐野モデル≫」が策定され、現在、この計画に基づき、学校部活動の地域移行を着実に進めております。

陸上協議短距離練習
バスケットボール男子練習田沼東中と葛生義務

なぜ、学校部活動の地域移行が必要?

部活動は、様々な教育的意義を有し、学校教育において大きな役割を担ってきました

・生徒のスポーツ・文化芸術等に親しむ機会を確保
・自主的で多様な場として、例えば、達成感の獲得、責任感・連帯感及び自主性の育成にも寄与
・人間関係づくりや自己肯定感を高めたり、問題行動を抑えたりすることにも貢献

一方、持続可能性という面で厳しさが増しています

・少子化の影響や価値観の多様化で、生徒が希望する部活動に参加できなかったり、部員が集まらず大会への出場だけでなく日頃の練習も十分にできない部活動あり
・休日も含めた指導など、部活動は教員の献身的な勤務によって支えられており、教員には大きな業務負担

そこで、部活動の地域移行が必要なのです

生徒がスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむ機会を確保し、併せて、学校の働き方改革を推進し学校教育の質も向上

地域クラブ活動とは?

地域クラブ活動は、学校部活動に替わる新たな生徒のスポーツ・文化芸術活動の場です。
学校教育の一環として実施される部活動とは異なり、地域クラブ活動は社会教育の一環として、学校以外の団体が運営して、学校と連携しながら、学校部活動の教育的意義を継承・発展しつつ、スポーツ・文化芸術の振興を図ります。また、地域クラブ活動を行う環境の整備は県及び市町が担います。

部活動地域移行推進計画《佐野モデル》 令和6年3月

国・県から示されたガイドライン・指針及び本市のこれまでの実践成果を踏まえ、佐野市部活動地域移行推進協議会の検討を経て策定された「部活動地域移行推進計画≪佐野モデル≫」の概要について説明します。

《佐野モデル》の目標

【基本目標】
学校と地域との連携・協働により、生徒が主体的に多様なスポーツ・文化芸術活動に親しむことができる環境を整備します。

【活動目標】
令和8(2026)年度の本格実施を目指し、佐野市立中学校・義務教育学校(後期課程)のすべての部活動について、休日の活動の半分を地域クラブ活動に移行します。

まずは、喫緊の課題解決のために以下のことを目指します。

■生徒のスポーツ・文化芸術活動の機会の確保を目指します
→ 少子化のため廃部や休部、活動の縮小等の影響を受けずに、スポーツ活動・文化芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保します。

■教員の長時間労働の解消を目指します
→ 部活動指導に係る教員の負担を軽減し、本来の教職員としての業務へ専念できるようにして、学校教育の質の向上にも資する学校における働き方改革を推進します。

さらに、今後の学校部活動の完全な地域移行を見据え、以下のことを目指します。

■部活動の地域移行を核とした地域スポーツ活動・地域文化芸術活動の更なる推進を目指します
→ ミドル・シニア世代を巻き込んだ学校部活動の地域移行を通して、地域のスポーツ・文化芸術活動を活性化させ、あらゆる世代の市民がスポーツ・文化芸術活動を暮らしに取り込み、豊かで文化的かつ健康的な生活を充実させます。

《佐野モデル》の特色

〇地域移行の対象は、市内全校・全部活動
→ 休日に活動するすべての学校部活動が対象です。

〇休日の活動の半分を地域クラブ活動に移行
→ 学校部活動と地域クラブ活動を併存させながら、生徒の活動機会を保障していきます。また、地域クラブ活動を運営団体と学校が密に連携を図り、方針や状況を共有し、適切な生徒理解の下に活動します。

〇単独校実施型、合同実施型、全校一斉実施型を組み合わせた効果的な運用
→ 各校部活動の設置状況を踏まえ、部活動ごとに、1校単独での活動、複数校合同での活動、全校合同の活動を選択し、効果的な活動ができるようにします。

〇地域クラブ活動の運営は、市内の関係団体等に委託
→ これまで学校部活動で担ってきた生徒のスポーツ・文化芸術の機会を地域で支えていくという視点から、地域クラブ活動の指導は地域の皆様にお願いします。

《佐野モデル》の計画期間・段階的な地域移行のスケジュール

《佐野モデル》の計画期間は、国(スポーツ庁・文化庁のガイドライン)で定めた革推進期間に合わせ令和7年度までとしますた。
計画期間に取り組むことは、休日の部活動の段階的な地域移行であり、令和7年度中には、市内全中学校・義務教育学校の休日に活動する全部活動を対象に、活動の半分を地域クラブ活動に移行します。
佐野モデルの計画期間・段階的な地域移行のスケジュール
詳しくは以下をクリックし、ご確認ください。
部活動地域移行推進計画《佐野モデル》(PDFファイル:1.5MB)
部活動地域移行推進計画《佐野モデル》概要版(PDFファイル:292.7KB)

令和6年度の実践を紹介します

佐野市では、令和3年度から、特定非営利活動法人たぬまアスレチッククラブ(以下、TAC)と連携し、部活動の地域移行に取り組んでおります。
対象校では、休日の部活動の半分をTACの指導者の下、地域クラブ活動(令和3・4年度は地域部活動)として活動しています。

令和6年度は3校全種目+全8校の陸上競技で実践

田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校の3校では、休日に活動する全種目を対象に地域移行を進めています。
また、陸上競技は、市内全8校を対象に地域移行を進めています。

<実施種目・実施校>
〇陸上競技 城東中学校、西中学校、南中学校、北中学校、赤見中学校、田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校
〇野球 あそ野学園義務教育学校
〇バスケットボール(男子) 田沼東中学校、葛生義務教育学校
〇バスケットボール(女子) 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校
〇バレーボール(男子) 田沼東中学校、葛生義務教育学校
〇バレーボール(女子) 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校
〇サッカー 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校
〇ソフトテニス(男子) 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校
〇ソフトテニス(女子) 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校
〇卓球(男子) 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校
〇卓球(女子) 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校
〇剣道 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校
〇吹奏楽 田沼東中学校、あそ野学園義務教育学校、葛生義務教育学校

当該校では、休日の部活動の半分(月2回程度、年間20回)を地域クラブとして、活動します。
各地域クラブ活動は、TACの運営により、全体で指導者は39名、約750人の生徒が参加しています。

剣道  吹奏楽

バレーボール  陸上競技ハードル

卓球  女子ソフトテニス

男子ソフトテニス  男子バスケットボール

協議会・研修会の開催

地域クラブ活動が学校部活動との連携の下、適切に実施できるように、佐野市教育委員会主催による研修会を実施しています。
今年度の研修会の様子を紹介します。

令和6年度第1回地域クラブ活動推進研修会

期日:令和6年5月15日(水曜日)
内容:令和6年度の事業実施に関するガイダンス
地域クラブ指導者と部活動顧問との打ち合わせ
参加者:関係校管理職及び教職員(休日に活動する部活動顧問等)、
地域クラブ活動運営団体代表及び地域クラブ活動指導者

1回地域クラブ活動推進研修会

第2回地域クラブ活動推進事業研修会

期日:令和6年5月19日(日曜日)
内容:地域クラブ活動における適切な指導の在り方
連絡体制等の確認、部活アプリの活用等、緊急時対応、救急救命法
参加者:地域クラブ活動運営団体代表、地域クラブ活動指導者
2回地域クラブ活動推進研修会

佐野市部活動地域移行推進協議会

昨年度に続き、今年度も佐野市部活動地域移行推進協議会を開催し、佐野市立中学校・義務教育学校の部活動の地域移行について検討しています。

第1回 令和6年7月4日(木曜日)

 

佐野市立学校部活動地域移行通信

この記事に関するお問い合わせ先
教育部教育総務課

〒327-8501
栃木県佐野市高砂町1
電話番号:0283-20-3106 ファクス番号:0283-20-3032
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更新日:2024年09月19日