つまらないこと、余計なことをタコトという
意味のわからないつまらない話を、共通語では寝言といいます。寝言と同じ意味の方言にタコトがあります。タコトにはいい加減だとかでたらめという意味もあります。しかし、最近は中高年者でも、このタコトを使う人はめっきり少なくなっています。
「タコトいうンじゃネーよ。そんなコター(ことは)、だれが聞いたって信じネよ。エーカゲン(でたらめ)だってコター(ことは)、自分だってわかりそうなもんだけどねえ」
常識では考えられないようなことば、はなはだしくばかげたことばを、共通語で戯言といいます。方言でいうタコトは、この戯言が訛り、意味変化したものです。
意味・用法などがタコトとよく似ている方言に、ヘデナシがあります。これは、普通ろくでなしという意味で使われますが、でたらめ(な人)・うそ(をいう人)という意味もあります。ヘデナシはヘデーナシともいい、下品で俗っぽいことばといわれています。昭和の中頃までに男性ことばとして使われていました。
「あの男は、エー加減なことべー(ばかり)べらべらクッチャベッテ(しゃべって)るンで、デホーラク(口まかせ)もんといわれているよ。ヘデナシともね」
ヘデナシは、“屁出なし"がもとのことば。屁さえも出さないようなけちんぼうで、つまらない男という意。ヘデモネーもことばの成り立ちは同じだと言われています。
(市民記者 森下 喜一)
- この記事に関するお問い合わせ先
-
総合政策部広報ブランド推進課広報・地域連携係
〒327-8501
栃木県佐野市高砂町1
電話番号:0283-20-3037 ファクス番号:0283-21-5120
お問い合わせフォームはこちら
更新日:2019年12月02日