みそさざいは溝(みぞ)に棲(す)む小鳥の意

みそさざいは、樹木の生い茂った沢の周辺を飛び回り昆虫などを捕えて食べるきわめて小さくかわいい鳥です。

秋から冬になると、人家の近くにある堀や木陰にやってきて、チチッ、チチッと美声でさえずりながら飛び回ります。敏捷で小回りがきき、いつも尾を上にあげる習性があります。黒褐色なのであまり人目につかない鳥です。みそさざいの「みそ」は溝(みぞ)が清音化したもの、「さざい」はみそさざいの古名である「さざき」が訛(なま)ったものです。佐野にはみそさざいの方言として、ミソッチョ・ミソッチョコ・ミソッチ・ミソッツグなどがあります。

ミソッチョの「チョ」は、鳥(ちょう)が訛(なま)ったもので、溝に棲む鳥という意味です。ミソッチョコの「コ」は、昔から慣れ親しんでいて、愛らしく小さいものにつける接尾語です。ミソッチは、「ミソッチョ」と同じく「鳥(ちょう)」が訛(なま)ったものです。ミソッツグの「ツグ」は、つぐみという小鳥と深い関係があります。昔はつぐみをツグともいいました。つぐみには約20種類あって、そのほとんどが10センチ以上の大きさです。

つぐみの仲間の中には、みそさざいの色や形によく似たものがあったことから、5センチほどの小さなみそさざいであるにもかかわらず、それをミソッツグと呼ぶようになりました。

(市民記者 森下 喜一)

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更新日:2023年09月21日