ご飯のおかずをアセモンといった
主食(ご飯)に添えて食べるものを共通語で、おかず・お菜・副食物などといいますが、佐野方言ではアセモン・アセ・カテ・ハシヤスメなどといいます。
「戦時中はアセモンがネー(ない)もんだから、ベントバチ(弁当箱)にはいつも梅干し一個。これが麦飯の真ん中にのせてあったもんだから、ヒノマルベントー(日の丸弁当)なんて言ったっけねー」
主食には数種類のおかずを取り合わせるので、これらの食べ物を「合わせ物」といいましたが、これが訛ってアセモンとなり、さらに省略してアセともいうようになりました。
うどんやそばなどには、ゆでた白菜、ほうれん草・大根などを添えて食べますが、これらのものはカテといいます。
「そばのカテには、ナンツッタッテ(何といっても)ゆでた菜っ葉か大根ダンべねー。これがあると余計に食べられッカンネー(るからね)」
ご飯の量を増やすために、粟(あわ)・稗(ひえ)・麦・芋などを混ぜて炊いたものを共通語で糅(かて)といいました。この意が転じて、ご飯に添えるおかずをカテというようになりました。ハシヤスメ(箸休め)は、元来食事の途中で気分転換させたり、味覚を新鮮にするための簡単なつまみ物をいいましたが、のちになって、一般にいうおかずをいうようになりました。
(市民記者・森下 喜一)
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更新日:2019年12月02日