「オッ」の付く語を多用すると語気があらっぽくなる

語の前に「オッ」(接頭語)の付く方言はたくさんあります。

「オッ」には、語の意味を強めたり変化させたりするはたらきがあります。これらの方言をむやみに使うと、語調が強まって、「佐野弁はあらっぽくて粗雑だ」などといわれるもととなります。「オッ」の付く方言で、昔から使われてきた特徴的なものを挙げてみましょう。

  • オッコム…「取り込む」をオッコムといいます。
     主に干し物(洗濯物、穀類)を取り込む場合に使います。「雷様が鳴り出したから、洗濯物をオッコンでくれ」。オッコムは「オッ+込む」が意味変化したものです。  
  • オッパ(ペ)ス…「走る」「走って帰る」をオッパ(ペ)スといいます。
     「あの人なら、さっきウチ(自宅)にオッパ(ペ)シッテッタ(走って行った)よ」。オッパ(ペ)スは「オッ+馳す」の変化形。馳すは走るの意味です。  
  • オッピシャグ…「押しつぶす」をオッピシャグとかオッチャブスといいます。
    「ケーロンゴ(蛙)が、道ッばたで自動車にオッピシャガレ(押しつぶされ)て死んでいたよ」。オッピシャグは「オッ+拉ぐ」が変化したものです。  
  • オッポロ(ル)ク…「ゆする」「振るい落とす」を、オッポロ(ル)クといいます。
    「毬にキー(気を)つけて、栗の木をオッポロ(ル)ッてクンネケー(くれませんか)」。オッポロ(ル)クは「オッ+放る」が変化したものといわれています。

(市民記者 森下 喜一)

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更新日:2019年12月02日