藤原秀郷と唐沢山城跡

鮮やかな色遣いで描かれた志賀利一武者絵 藤原秀郷の写真

唐沢山の上には、藤原秀郷公をまつる唐澤山神社が鎮座しています。秀郷は平安時代、平将門の乱の平定に功績をあげたことで知られていますが、その一方で「俵藤太」の通称で「百足退治」の伝説をはじめとして、多くの物語や絵巻物に取り上げられ、親しまれている人物です。

唐沢山城の築城は、秀郷によってなされたという伝承もその一つです。しかしながら、信頼できる史料に見える秀郷に関する記録は、断片的なものであり、築城に関するものは確認することができません。また、これまでに実施されている発掘調査成果などによっても、築造年代は、早くても15世紀ごろではないかと考えられています。国指定史跡化のためには、唐沢山城跡の歴史的価値を明らかにすることが必要になってきます。

その一方、秀郷の系譜である佐野氏や唐沢山城に伝わる、伝説や伝承も大切にしていきたいものです。

(調査指導委員・齋藤兵衛(地元代表))

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更新日:2019年12月02日