唐沢山城の出土陶磁器

唐沢山城から発見されたお皿の形をした陶磁器が並べてある写真

唐沢山城跡からは、国産陶器の瀬戸美濃製の碗・皿・茶壷・すり鉢、常滑(とこなめ)製の甕(かめ)、明代の中国で生産された青磁碗・白磁皿・染付皿・碗、地元で生産されたかわらけ(素焼きの皿)・ほうろく・すり鉢などが発掘調査で発見されています。これらの土器、陶磁器を詳しく調べることで、城館の成立・廃絶・存続年代などを明らかにするばかりでなく、遺跡の性格を推測することが出来ます。

中でも隼人屋敷からは、9000点を超えるかわらけと、80点近い中国陶磁が確認されました。大沢口(現栃本公園)などの他の発掘箇所と比較するとその量は極めて多いです。

かわらけは、伝統的な儀式や、宴会などのハレの場で使用されたもので、一度使用されたものは汚れたとされ、捨てられました。そのようなことから隼人屋敷周辺が、唐沢山城跡の中でも重要な役割を持つ場所だったと推測できます。

(調査指導委員浅野晴樹(考古学))

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更新日:2019年12月02日