王欽古(2022年3月19日~5月8日)

更新日:2022年03月22日

展覧会情報

2022年欽古展バナー

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、予告なく会期の変更や開催中止、限定公開、臨時休館となる場合があります。ご来館前に開館状況をご確認ください。

【お知らせ】2022年3月22日(月曜日)更新

・特別講演会「王欽古と関東南画」の日程を、4月30日に変更しました

・時短開館は3月21日をもって終了し、通常開館となりました。

展覧会基本情報

1.会場:佐野市立吉澤記念美術館

2.主催:佐野市立吉澤記念美術館、(公財)佐野市民文化振興事業団

3.会期:2022年3月19日(土曜日)~5月8日(日曜日) 終了しました

(会期中展示替えを行います。前期:3月19日~4月17日、後期:4月19日~5月8日)

4.開館時間:午前9時30分~午後5時

5.休館日:毎週月曜日(3月21日は開館)、祝日の翌日(3月22日、5月6日)

6.観覧料:一般520円(470円)

  •  ( )内は20名以上の団体料金、
  • 障害者手帳等をお持ちの方・大学生以下無料(要障害者手帳・学生証の掲示)
  • 団体以外は来館予約不要。混雑状況によっては入場制限する場合があります
  • 現金のみ

展覧会の概要

幕末から明治の佐野で活躍した画家を発掘する展覧会です。
王(加藤)欽古(おう・きんこ、1830~1905)は、京都の「六角通柳馬場」の商家の次男として生まれました。四条派の画家が多く住む地域で、21歳まで独学したのち小田海僊に入門します。海僊は四条派の祖・呉春に学び、中国画学習を重視する「文人画」に転じた画家です。その後欽古は西国(現・山口県ほか)遊歴・江戸滞在を経て、関東・信越を遊歴、慶応3年(1867)には田沼宿(現在の佐野市)の加藤家を相続しました。当地は谷文晁系の画家がよく訪れた地域で、翌年には高久靄ガイと親交のあった葛生の吉澤家でも滞在・制作しています。

遊歴の一方で「第一回内国絵画共進会」(明治15年)など全国規模の美術展にも出品、受賞を重ねています。山水・人物を得意とした欽古は、上方由来のレパートリーに関東の流行を取り入れ、地域に受け入れられました。自宅近くの西林寺では、欽古を祝う書画会が二度開かれています。

明治後半には衰退したといわれる「南画」ですが、地方では長く親しまれ、近代美術への影響が近年注目されています。佐野出身の歴史画家・小堀鞆音と交流があり、岡田蘇水(文展出品)らを育てた欽古の活動は、江戸から近代への連続性を体現しつつ、同時代の田崎草雲(足利)とは異なる要素をそなえています。

平成19年に佐野市郷土博物館で『佐野の近代日本画―小堀鞆音と王欽古』が開かれていますが、美術館での初めての単独展となります。欽古の画業を知ると共に、佐野の文化的豊かさや画家と社会の関係に思いを巡らせていただければ幸いです。

主な展示作品

会期中に展示替えを行います。各作品の展示期間は下記展示リスト(pdf)にてお知らせします。

前期:3月19日~4月17日、後期:4月19日~5月8日

当館の活動を紹介する「吉美日誌」で、欽古展のみどころをご紹介しています。

欽古柴山伏越真景

王欽古《見沼代用水重要構造図(三)「武陽埼玉郡見沼代用水路伏越樋 上平野村地内柴山村之真景」》埼玉県歴史と民俗の博物館蔵

(通期展示)

王欽古「柴山真景」部分埼玉歴博

王欽古《見沼代用水重要構造図(三)》(部分)

王欽古「瓦葺」上尾市

王欽古《瓦葺懸渡井官費営繕之図真景》上尾市教育委員会蔵(上尾市指定有形文化財)

(通期展示)

王欽古「瓦葺」部分上尾市

王欽古《瓦葺懸渡井官費営繕之図真景》(部分)

欽古桃李園夜宴図

王欽古《桃李園夜宴図》当館寄託(吉澤コレクション)

(通期展示)

王欽古《桃李園夜宴図》(部分)

王欽古《桃李園夜宴図》部分

王欽古《笑門来福図》明治19年(1886)

王欽古《笑門来福図》明治19年(1886)個人蔵

(通期展示に変更となりました)

王欽古《笑門来福図》(部分)

王欽古《笑門来福図》個人蔵(部分)

王欽古《桟道高秋図》

王欽古《桟道高秋図》明治26年(1893)当館寄託

(通期展示)

王欽古《蘭亭曲水図》

王欽古《蘭亭曲水図》個人蔵

(前期展示)

王欽古《武陵桃源図》

王欽古《武陵桃源図》個人蔵

(前期展示)

王欽古《月下鳴鹿図》

王欽古《月下鳴鹿図》個人蔵

(通期展示)

粉本「郭子儀慈孫図」佐野市郷土博物館

粉本「郭子儀慈孫図」佐野市郷土博物館蔵

(通期展示)

粉本「郭子儀慈孫図」(部分)

粉本「郭子儀慈孫図」佐野市郷土博物館蔵(部分)

王欽古作品(おもな作品)

会期中に展示替えを行います。各作品の展示期間は上掲展示リスト(pdf)にてお知らせします。

前期:3月19日~4月17日、後期:4月19日~5月8日

《江戸明治諸家書画帖より 王欽古「高士煎茶図」》慶応4年(1868)当館寄託(吉澤コレクション)、《桃李園夜宴図》当館寄託(吉澤コレクション)、《撫謝蕪村魚市図》当館寄託(吉澤コレクション)、《郭子儀慈孫図》明治3年(1870)佐野市郷土博物館蔵、《獅子図幕》明治15年(1882)個人蔵、《笑門来福図》明治19年(1886)個人蔵、《花鳥図押絵貼屏風》個人蔵、《秋山鳴鹿図屏風》個人蔵、《見沼代用水重要構造図(三)「武陽埼玉郡見沼代用水路伏越樋上平野村地内柴山村之真景」》埼玉県歴史と民俗の博物館蔵、《瓦葺懸渡井官費営繕之図真景》上尾市教育委員会蔵(上尾市有形文化財)、《蘭亭曲水図》個人蔵、《四季山水図襖》個人蔵、《桟道高秋図》明治26年(1893)当館寄託、《栂尾初夏図》個人蔵、《東坡汝陰堂図》個人蔵、《雨後嘯月図》明治36年(1903)頃 個人蔵

王欽古関係資料

小田海僊『分類二十四孝図』(王欽古蔵書)、「王欽古粉本・下絵」、王欽古筆「絵画共進会出品履歴書」明治14年頃(1891)、王欽古下絵「加藤欽古賞誉画会引札」明治20年(1887)個人蔵、『他方潤筆記』明治21年(1888)、『杖国賀会諸費支払簿』、『杖国賀会福引控』個人蔵、「王欽古使用印」

資料のうち、表記のないものは佐野市郷土博物館蔵

併催:吉澤コレクションの陶芸―陶芸家と京都の関係--

板谷波山、富本憲吉、田村耕一ほか

会期中の催し物

特別講演会「王欽古と関東南画」

開催日:2022年4月30日(土曜日)午後2時~3時30分(日程変更)

(注意)栃木県の「まん延防止等重点措置」適用期間の延長に伴う日程変更を行いました

講師:伊藤紫織氏(尚美学園大学教授)

申込方法等はこちら

スライドトーク「王欽古と佐野の文化」

開催日:令和4年(2022)4月23日(土曜日)午後2時~3時 終了

講師:当館学芸員

会場:地域交流センター(美術館内)

定員:20名(当日先着順、参加無料)
(注意)展覧会の観覧は有料

作品鑑賞会―当館学芸員とご一緒に―

日程:令和4年(2022)4月9日(土曜日)、5月8日(日曜日)

時間:各日午後2時~30分程度

申込等:当日自由参加、観覧券が必要

(注意)当日は展示室でマイクを使用します。
(注意)展示室の入場制限を行う場合があります。

展覧会関係刊行物

図録

 

欽古図録表紙2022

本展図録『王欽古―京から来て、佐野に住んだ南画家』を発行します。

税込1,000円。

内容・購入方法についてはこちら(刊行物のページ)でご確認ください。

解説用パンフレット(ジュニアガイド)

欽古ガイド2022

王欽古についての理解を深める「ジュニアガイド」を作成し、来館者や市内小中学生に配布します。

・概要:A5判8ページ(三山折ジャバラ折)

・編集:佐野市立吉澤記念美術館

・発行:(公財)佐野市民文化振興事業団

この記事に関するお問い合わせ先

佐野市吉澤記念美術館

〒327-0501
栃木県佐野市葛生東1-14-30
電話番号:0283-86-2008 ファクス番号:0283-84-3655
お問い合わせフォームはこちら